コンサルと手を切る10のステップ

(2012/1/10)
利己主義では会社は存続しない

ドラッカーは企業経営の目的を「顧客の創造」と言いました。 顧客を創造する目的は「会社存続」しかありません。 会社を存続させるためには、新たな人材を採用することが必須です。 それには、義務教育を受けた人材が必要です。 会社が義務教育と同じような教育を与えることは事実上不可能です。 国がやってくれているから、会社はさらに高度な教育を行えるのです。

儲ける経営は「利己の経営」ともいえます。 自分のこと、あるいは自分たちのことしか考えない。それでは誰も助けてくれなくなることでしょうし、社員さえも離れていってしまいます。 これが利己の経営であり、儲ける経営の落とし穴なのです。

一方、正しい経営は「利他の経営」です。 得意先のために、社員のために、仕入先のために、地域社会のために、国ために。これらのことを判断基準に置くことが大事だと思います。

会社経営は自分だけの力でできるものではありません。 若い経営者、または大手企業の役員でさえも自分の力だけで会社経営をしているかのような発言をする方がたくさんいます。 これでは、会社はうまくいきません。 道理に反していることはうまくいかないと思うのです。

正しい考え方の経営をする会社には、モラル高き、志高き社員が集まります。 まさに「類は友を呼ぶ」です こういう社員がたくさんいる会社は、粘り強く営業活動や製造活動を行い、改善を続けていくことができます。

正しい経営をするということは、毎日、毎日、正しい判断をするということです。

しかし、これはそう簡単ではありません。 いかに楽をしてお金を儲けるかといった考え方が、経営の中で普通になってしまっているからです。 「どっちを選べば得か」「損をしないようにするにはどうすればいいか」「どうすれば楽ができるか」など、書店にもこのような本ばかりが並んでいます。

儲ける方法だけでは、会社経営で起こりうる様々な問題を乗り越えていくことはできません。このことがわかっているから、多くのコンサルタントはクライアントの売上アップや利益増を100%約束することができないのです。 儲かる方法ばかりを教えてもらっても会社の経営はうまくいきません。

会社は「考え方」を社員に教育しなければなりません。
「正しいか、間違っているか」を経営のベースにおくこと。 この考え方をベースにおいて、一生懸命、儲ける(=利益を増やす)ために、様々な手法を使い、ノウハウを活用すること。 儲ける方法ばかりを学ぶのではなく、考え方を学び、それを社員と共有し、共通の価値観を築いていく努力をすること。
これが経営であり、こういう会社が存在価値を高め、存続しうるのではないでしょうか。

正しい経営とは――
・ 損か得かではなく、正しいか間違っているかの判断基準を経営のベースにする。
・ 利己ではなく、利他の経営を行う。


私も自分のクライアントに負けないよう、さらに「正しい経営」に取り組んでいくつもりです。

KRB120110-b (2).jpg


筆者紹介

椢原 浩一 Koichi Kunihara
KRBコンサルタンツ株式会社 代表取締役社長
認定事業再生士(CTP)1964年大阪府生まれ。近畿大学を卒業後、株式会社キーエンスを経て、27歳の時に経営コンサルタントの世界に。1999年から会社再生、事業再生に本格的に取り組み始める。
2005年にKRBコンサルタンツ株式会社設立。1社でも多くの会社を立て直し、経営者と従業員の生活と人生、財産を守ることに日々全力投入している。会社を再生させるだけでなく、売上アップや組織に活力を与えるその再生手法に、再生企業経営者から絶大な信頼を得ている。
http://www.krbcg.co.jp/

(左)『銀行交渉がうまくいく返済猶予成功術』(椢原浩一著)
(右)『一年で黒字を実現する赤字企業再建術』(椢原浩一著)

 

back number

HOME
presented by 幻冬舎メディアコンサルティング