(2012/2/10)
何のために税理士に顧問依頼していますか?
会社には、必ずといっていいほど顧問として税理士か会計士のどちらかが関与しています。 人数としては、会計士よりも税理士の方が多く、経営者にとって非常に身近な専門家といえます。
ところが、私に相談に来られる経営者の多くは、税理士からまともな経営のアドバイスをしてもらっていません。 いや、一度もしてもらったことがないといえるかもしれません。 私も仕事柄、多くの税理士と付き合いがありますが、彼らに聞いても、税理士は経営のアドバイスがなかなかできていないようです。
日本で最大手の税理士組織が放映しているテレビCMでは、経営改善や黒字経営などのフレーズが流され、いかにも税理士が黒字経営を指導できるかのような印象を受けますが、私が今まで見てきた限りでは黒字経営を指導できる税理士は皆無です。日本で会計の専門家は会計士であり、それを国が公認していることから公認会計士と呼ばれています。
税理士は言葉通り「税務」の専門家です。「会計」の専門家でも「経営」の専門家でもありません。さらには資金繰りの専門家でもないのです(これは会計士にも同じことがいえます)。 たしかに一生懸命勉強をし、顧問先に指導している税理士や会計士の先生もいますが、残念ながら極めて少数ではないかと思います。
経営者が依頼していないにも関わらず「黒字を出さないと銀行からお金を借りられなくなりますよ」と言って、棚卸資産の水増しを促したり、数字だけ無理やり黒字にしたりという税理士も現実にいるのです。 また、少しでも利益が出ると、すぐに「節税しましょう」と言って、自分が提携している生命保険会社の商品を熱心に勧める税理士も実際に多くいます。そうすると、経営者も税金を納めるよりは節税する方が得だと考え、新たに生命保険に加入したり、見直したりしてしまいます。
節税をすればするほど会社の資金は流出してしまいます。 すなわち、自己資本を増やすことにならないのです。 もしもの時は、その保険を取り崩して資金繰りに使えばいいと思うかもしれませんが、バランスシートの自己資本が少ないことには変わりはありません。
本当にこれで会社は存続し続けられるのでしょうか?
→経営者が本来、税理士に求めることとは?
|
筆者紹介
|
back number
|

椢原 浩一 Koichi Kunihara


