(2011/03/24)
予想だにしない、突然の別れ。人の命は、いつ果てるともしれないものです。企業のトップたるもの、常にその自覚を持ち、身辺を整理しておくことが重要です。
では、いざという時、混乱をきたさないために、Xデーに備えて企業として何を準備しておくべきでしょうか。
トップの不在という、企業にとっての危機的状況を無事に乗り切り、新体制にスムーズに移行できるように、また、企業として社会的信頼度を失墜することのないように、Xデーへの備えは重要です。
社葬を行う意味
企業のトップが亡くなった場合、企業が主催する社葬やお別れの会が開かれます。
では、社葬を行う意味とは何でしょうか。
社葬は単なる宗教儀式ではありません。トップを失うという大きな痛手を乗り越えて、社会に対し、企業として事業を存続していく決意表明であり、次期社長へのバトンタッチを発表する場でもあるのです。
また、社葬の内容で企業は評価されます。お取引先などに失礼がないように繊細に気配りをしなければなりません。
詳細な社葬の執り行い方については第2回から詳しくご紹介しますが、企業にとって非常に重要な場であるということをまず、認識してください。
第一報は誰が受けるか
通常、社長が倒れた場合、その多くは家族からの連絡が第一報となります。その第一報は誰が受けるのか。それを決めておくことが重要です。
万が一社長が亡くなり、社葬への流れを考えれば、社長室長、秘書室長、総務部長がその任にあたり、実行部隊としての葬儀事務局長として取り仕切ることがスムーズでしょう。
第一報を受けたら、次は社内の誰と誰に伝えるかが重要です。社長の不在は、株価や重要な取引にも影響する一大事です。社内に万全な対応体制ができていない状況で、情報が漏れてしまえば、企業価値を下げてしまう危険性もはらんでいます。
また、後継者がすぐ決まらない場合もあるでしょう。そうした場合、社長の死をいつ発表するか、社葬をいつにするかを決めなければなりません。
企業の存続にも影響しかねない重要な判断は、なるべく役員の中でも限られた人数ですべきです。ですから、第一報を受けたら、誰を召集するのかを決めておきましょう。できればその中には、後継者候補は入れておきましょう。
合同葬と社葬
社葬を行う場合、個人葬と社葬を分ける場合と、同時に執り行う合同葬があります。比較的規模の小さな会社では、個人的な会葬者と会社を通しての会葬者が重複することも多いため、比較的合同葬が多いようです。
合同葬の場合は、ご遺体の処理が必要ですので、葬儀まで時間がありません。ある程度以上お取引先がある場合、ご案内や葬儀の準備など、非常にあわただしくなりますので、個人葬と社葬を分け、ご家族で個人葬を済ませてから、社葬を執り行う方をお勧めします。そうすれば、余裕を持って失礼のないように社葬に取り組むことができます。
事前相談をするのがベター
社長室、秘書室、総務部などの責任者の方には、一度葬儀社に事前相談をすることをお勧めします。
もちろん、社長の健康状態に不安があるのではと、詮索されることもありますので、十分配慮しながら、社葬の実績が多い葬儀社に相談しましょう。
社葬にするのか、お別れ会にするのかなども、故人のお人柄、企業の規模や業種、お取引状況などから、的確なアドバイスをしてくれます。また、社葬セミナーなどを開催している業者もありますので、そういった場に参加するのもいいでしょう。
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筆者紹介
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一柳 鎨 Ichiyanagi Hajime


